作略(読み)サリャク

デジタル大辞泉 「作略」の意味・読み・例文・類語

さ‐りゃく【作略/差略】

適当にとりはからうこと。
「のこりを弥次郎北八と、おのれが―して、きはめておきしゆゑ」〈滑・膝栗毛・五〉
はかりごとをめぐらすこと。策略
「とうとう此方流人の身と、したのも汝が―だと」〈伎・浮名横櫛

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「作略」の意味・読み・例文・類語

さ‐りゃく【作略・差略】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 適当にとりはからうこと。あれこれ考えて、適切な処置をとること。斟酌(しんしゃく)。考慮。配慮
    1. [初出の実例]「さて又平生の作略(サリャク)も、世務には、かかわらず、絶妙と、たへなる詞ぞ」(出典:三体詩素隠抄(1622)三)
  3. あれこれと、はかりごとをめぐらすこと。策略。計略。
    1. [初出の実例]「胡乱天然三十年、狂雲作略這般禅」(出典:狂雲集(15C後)謝人贈塩醤)
  4. ( 転じて ) 金銭のやりとり。費用。
    1. [初出の実例]「是で身の代買懸りの借金ぐるめ。何かの作畧(サリャク)皆済とよみならべ」(出典:浄瑠璃釜淵双級巴(1737)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android