弥次郎(読み)アンジロー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「弥次郎」の意味・わかりやすい解説

弥次郎
やじろう

16世紀頃の日本最初のキリシタン信徒。弥二郎とも書く。南蛮文献にはアンジロウと記されている。薩摩の人。殺人の罪を犯し,天文 16 (1547) 年ポルトガル船でマラッカに密航し,F.ザビエルの教えを受け,受洗した。同 18年ザビエルに同道して薩摩に上陸,各地に伝道。ザビエルの離日後,迫害を受け同 20年八幡船 (ばはんせん) に投じ,中国に渡りニンポー (寧波) 付近で殺されたという。

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世界大百科事典(旧版)内の弥次郎の言及

【白石[市]】より

…蔵王観光の基地であり,西部に鎌先温泉(含ボウ硝食塩泉,32~49℃),小原温泉(単純泉,50℃)がある。鎌先に近い弥次郎(やじろう)集落はこけしの産で名高い。小原にある柱状節理をもつ材木岩やヒダリマキガヤ,コツブガヤ,ヨコグラノキ,市域東部にある球状セン緑岩(菊面石)は天然記念物に指定されている。…

【アンジロー】より

…ヤジロウ(弥次郎)Yajiroと表記されることもある。生没年不詳。…

※「弥次郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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