保良せき(読み)ほらせき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「保良せき」の意味・わかりやすい解説

保良せき
ほらせき
(1893―1980)

看護師。長野県生まれ。1918年(大正7)東京慈恵医院看護婦教育所を卒業、1921年婦人伝道師としてアメリカに渡る。10年近い滞米中に結婚し、その間アイリス神学校、コロラド病院看護学校、コロンビア大学などで学び、訪問看護事業創立者ウォールドLillian D. Wald(1867―1940)の指導を受け、訪問看護を実践した。帰国後、大阪朝日新聞社事業団公衆衛生訪問婦協会の主任として特色ある訪問看護事業を行い、啓蒙(けいもう)的役割を果たし、1931年(昭和6)雑誌『看護婦』を発刊。厚生省初代看護課課長を務め、看護教育、保育事業とその社会的な貢献は大きい。

[山根信子]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「保良せき」の解説

保良せき ほら-せき

1893-1980 昭和時代の看護婦。
明治26年5月15日生まれ。大正10年女性伝道師としてアメリカにわたり,訪問看護をまなぶ。帰国後,昭和5年大阪朝日新聞社社会事業団にはいり,公衆衛生訪問婦協会主任となり,保健婦事業の普及につくした。戦後,厚生省初代看護課長。昭和55年10月6日死去。87歳。長野県出身。慈恵会看護婦養成所卒。

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