倭文麻環(読み)しずのおだまき

日本歴史地名大系 「倭文麻環」の解説

倭文麻環
しずのおだまき

一二巻一二冊 白尾国柱

成立 文化九年

写本 東京大学史料編纂所・大阪府立図書館・鹿児島県立図書館

解説 本居宣長の門下生といわれ、薩摩国学の先達である白尾国柱は宝暦一二年本田親昌の子として鹿児島城下に生れ、寛政二年白尾家の養子となる。同一二年江戸芝藩邸に召されて「成形図説」「三国名勝図会」などの編纂に加わる。記録方・記録奉行・物頭を歴任。「倭文麻環」は、自序によれば暫時のもてあそびに備えるためとして編纂を命ぜられ、鹿児島藩の風俗・故事歌謡怪談などを収録し呈上したが、文化三年の藩邸の火事により焼失したため、下書を写して改めて呈上したもの。武者話や怪談などを含む面白さもあり、藩内で転写され広く読まれた。

活字本 明治四一年刊(編集兼発行者山本盛秀)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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