偸安(読み)トウアン

デジタル大辞泉 「偸安」の意味・読み・例文・類語

とう‐あん【×偸安】

目先の安楽を求めること。
「―姑息の貴族輩に至りては」〈陸羯南・国民論派〉

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精選版 日本国語大辞典 「偸安」の意味・読み・例文・類語

とう‐あん【偸安】

  1. 〘 名詞 〙 ( 安きをぬすむの意 ) 目さきの安楽をむさぼること。一時しのぎをすること。一寸のがれ。
    1. [初出の実例]「殊恨淹引日月、偸安非服」(出典本朝文粋(1060頃)四・為昭宣公辞摂政第二表〈菅原道真〉)
    2. 「偸安姑息の貴族輩に至りては争ひてナポレオン帝に臣事せんことを望む」(出典:真善美日本人(1891)〈三宅雪嶺〉国民論派〈陸実〉)
    3. [その他の文献]〔史記‐秦始皇本紀〕

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普及版 字通 「偸安」の読み・字形・画数・意味

【偸安】とうあん

目前の安逸をむさぼる。宋・司馬光〔遺表〕臣竊(ひそ)かに十年以來を見るに、天下言を以てと爲し、大臣祿位に偸安し、小臣は罪す。閭閻の民、憔悴困窮し、する無し。

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