儂智高(読み)のうちこう(その他表記)Nóng Zhì gāo

改訂新版 世界大百科事典 「儂智高」の意味・わかりやすい解説

儂智高 (のうちこう)
Nóng Zhì gāo
生没年:1026-55?

中国,北宋仁宗朝(1023-63)に広南一帯に活躍したヌン族の首領安南広源州(ベトナムカオバン)の生れ。1039年安南に反して独立し長生国を建てたが,安南に討伐され,41年大暦国と称して独立し安南に帰属。48年再び安南に反し,宋の領土へも進攻,49年南天国を建てた。52年服属を許さない宋の広南一帯に進撃し9州を撃破し,広州に迫ったが失敗。宋将狄青に邕州に破られて大理国へ逃げ,以後の消息は不明である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「儂智高」の意味・わかりやすい解説

儂智高
のうちこう
Nong Zhi-gao; Nung Chihkao

[生]1026
[没]1055?
ベトナム,李朝の広源州 (カオバン〈高平〉の北東) のヌン族の土豪で,11世紀中葉に李朝に反乱し,次いで中国南部の広州を荒し回った人物。初め父の儂存福が李朝に反乱を起して敗れ,智高は母とともに逃れてカオバンの山中に隠れたが,のち 1041年李朝に反乱を起し敗れた。次いで 48年に再び挙兵し,翌年には国を建て南天国と称し,李朝の討伐軍を破り,52年には領域に侵入して 邕州を攻略し,その地で大南国を建て,中国風国家の確立をはかった。次いで広州に迫ったが,翌年,邕州で宋軍に敗れた智高は大理に逃れて死に,一族もすべて捕えられた。

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