元浦川(読み)もとうらかわ

日本歴史地名大系 「元浦川」の解説

元浦川
もとうらかわ

浦河町の西部を流れる二級河川。日高山脈神威かむい(一六〇〇・五メートル)水源を発するシュオマナイ川と、ソエマツ岳(一六二五メートル)に水源をもつソエマツ川が合流する辺りから一般に元浦川とよばれる(河川管理上はソエマツ川筋が本流)。合流点付近からはほぼ南流となり、野深のぶか付近から蛇行を繰返し、荻伏おぎふし市街を経て太平洋に注ぐ。流路延長四三・五キロ(うち指定区間一九・二キロ)、流域面積二三九・七平方キロ。上流山地は先白亜紀系の堅硬な砂岩・泥岩類からなり、急峻な地形をなす。中流域には白亜紀・新第三紀の堆積岩からなる幅広い平野が開け、右岸には二段の低位河岸段丘が発達、下流域には沖積地が広がり、河口付近の左岸には中位・低位の河岸段丘が発達する(「浦河町史」など)。かつて当川はウラカワとよばれていた。最下流部の右岸にはウラカワ場所(商場)の運上屋が置かれ、運上屋の一帯もウラカワの地名でよばれていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報