入作(読み)イリサク

デジタル大辞泉 「入作」の意味・読み・例文・類語

いり‐さく【入(り)作】

入り小作」に同じ。⇔出作でさく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「入作」の意味・読み・例文・類語

いれ‐さく【入作】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代他人土地を借り、地代を払って耕作したり牧畜をしたりすること。また、その人。小作。「いりさく」は別語。〔地方凡例録(1794)〕
  3. ( および、田畑を他人に任せて作る意から転じて ) 人妻と密通すること。また、その結果できた子供
    1. [初出の実例]「そのねんねこが古里の、御亭がこれ迄年々に、踏み広げたる上田へ、われらも一寸入作に、種物おろして見たいのが」(出典:歌舞伎・お染久松色読販(1813)大切)

いり‐さく【入作】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、他村の者が来て耕作すること。入小作。⇔出作(でさく)
    1. [初出の実例]「村中新規入作之者出来候節は、入作高に応じ、本高百姓入作之百姓無差別、高次第諸役割可相勤事」(出典:徳川禁令考‐前集・第五・巻四四・享保七年(1722)一一月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「入作」の意味・わかりやすい解説

入作【いりさく】

出作・入作

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「入作」の意味・わかりやすい解説

入作
いりさく

出作」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の入作の言及

【出作り】より


[古代・中世]
 特定の所領の住民が他の所領で耕作すること。この行為は受入れ側からは入作(いりさく)と呼ばれた。出作りの起源がどこまでさかのぼるかは判然としないが,平安時代後期以降荘園の数が増え,所領田畠の領有構造が錯綜し,かつ公領荘園のおのおのが当該所領居住農民を住人として把握するようになると,その枠をこえて行われる出作りは社会的・政治的に大きな問題となり,以後中世を通して一貫して存続する耕作形態となっていった。…

※「入作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android