日本大百科全書(ニッポニカ) 「全国市長会」の意味・わかりやすい解説
全国市長会
ぜんこくしちょうかい
市長の全国的連合組織。1898年(明治31)に創立され、1963年(昭和38)地方自治法の改正により自治大臣への届出団体となった。2001年(平成13)省庁再編後は総務大臣への届出団体である。2001年からは特別区(東京23区)の区長も加入している。全国809市(2010年4月時点)により組織。各市間の連絡協調を図り、市政の円滑な運営と進展により地方自治の興隆繁栄に寄与することを目的とする。本部は東京にあり、全国を北海道、東北、北信越、関東、東海、近畿、中国、四国および九州の9地区に分かち、地区ごとに支部が置かれる。また、都道府県ごとにも都道府県市長会が置かれる。おもな業務として、市政に関する中央・地方の連絡調整、地方自治に影響を及ぼす法律または政令その他の事項に関する内閣または国会に対する意見具申、行政・財政に関する調査研究、研究会等の開催、機関誌その他市政に関する図書の刊行頒布(機関誌として、都市行政関係者のための総合雑誌『市政』を発行)、市または市職員の共通利益に関する事項等の事業を行う。総会は、全市長による全体会議であり、最高機関として重要案件の審議、決定または承認を行う。執行機関としての理事会、議決機関としての評議員会のほか、分野別政策審議機関として、行政委員会、財政委員会、社会文教委員会、経済委員会が設置されている。
[平田和一]