八木沢口留番所跡(読み)やぎさわくちどめばんしよあと

日本歴史地名大系 「八木沢口留番所跡」の解説

八木沢口留番所跡
やぎさわくちどめばんしよあと

[現在地名]湯沢町三俣 八木沢

神立の芝原かんだつのしばはらから三国街道の難所芝原峠を下って清津きよつ川に突当った所にあった。上杉景勝の時代に置かれた荒砥あらと関所前身と考えられ、慶長三年(一五九八)景勝の会津移封後に当地に設けられたものであろう。

寛文八年(一六六八)の於関所可相改品々覚(池田一興氏蔵)によると、番所の管理は塩沢しおざわ(現塩沢町)庄屋で、塩沢組の大割元井口家が任命されている。女・馬や鳥類・点蝋・米や大豆をとくに出入取締の対象としている。専売品であった蝋についての取締はことに厳重で、貞享三年(一六八六)の口留番所可改之覚(同氏蔵)には山蝋実・里蝋実・点蝋・蝋燭のいっさいの移出を禁じており、雑穀の俵物に紛れ込んでいるものまで取締っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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