八滝村(読み)やたきむら

日本歴史地名大系 「八滝村」の解説

八滝村
やたきむら

[現在地名]榛原町大字八滝

内牧うちまき川上流西岸に立地。慶長郷帳の村高四四二・四三七石。慶長六年(一六〇一)松山藩(福島高晴)領。元禄八年(一六九五)幕府領元禄検地により村高四五八・一三四石。

天保二年(一八三一)九月、当村小字米山こめやまより慶雲四年(七〇七)に没した文禰麻呂墓誌が発掘された。銅板墓誌・箱銅・緑瑠璃壺・金銅壺の四点が出土し、ともに国宝(東京国立博物館保管)。墓誌銘文は「壬申年将軍左衛士府督正四位上文禰麻呂忌寸 慶雲四年歳次丁未九月廿一日卒」と陰刻、一〇月二四日没とする「続日本紀」の記述を訂正するものとして高く評価されている。文禰麻呂は「日本書紀」天武天皇元年六月二四日条にみえる書首根麻呂であり、壬申の乱で大海人皇子(天武天皇)を助けた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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