八王子社跡(読み)はちおうじしやあと

日本歴史地名大系 「八王子社跡」の解説

八王子社跡
はちおうじしやあと

[現在地名]岩出町畑毛

畑毛はたけ集落の北西部にあったが、明治末期に赤垣内あかがいと山崎やまざき神社に合祀された。「続風土記」によれば、畑毛村の産土神であるとともに和歌山城の鬼門除けの神社で、社伝によれば祭神天照あまてらす大神素盞嗚すさのお尊との天真名井での誓約によって生れた五男三女神という。「紀伊国名所図会」は社家旧記によるとして白鳳元年の鎮座、その後頽廃したが大治元年(一一二六)熊野詣をした白河・鳥羽両法皇が当地近くまで来た時、駕輿丁疫病にかかり、村民の教えでこの神を拝したところ快癒し、その村民に大夫の号を与えたという伝承を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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