公事役(読み)くじやく

精選版 日本国語大辞典 「公事役」の意味・読み・例文・類語

くじ‐やく【公事役】

  1. 〘 名詞 〙 中世雑税正税である年貢に対する。公事公用公役所役などともいわれ、また銭で徴収される場合は、公銭公事銭、公事役銭、懸銭分一口銭などとも呼ばれた。
    1. [初出の実例]「一、諸公事役御免除之地、古今共以不棄破事」(出典六角氏式目(1567)三三条)

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世界大百科事典(旧版)内の公事役の言及

【公事】より

…雑公事が免除される田畠・在家もあったが,これらは免田,免畠,免在家と呼ばれ,特定の公事を務める人に対して報酬として免除されたものであって,その人はそれらの田畠・在家から雑公事分の得分を得ていた。(3)中世末~近世の訴訟の別称 室町時代になると課役としての公事は,公事役とか公事物とか呼ばれ,その内容,種類も増えたが,それと並行しながら訴訟を公事と表現する用法が広まった。上から下に課される課役とはまったく逆に,下から上にむけられる訴訟が公事とよばれるにいたった背景には,裁判権をもつものこそが公権力たりうるという当時の社会の動向があったとみられる。…

※「公事役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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