日本大百科全書(ニッポニカ) 「公正会」の意味・わかりやすい解説
公正会
こうせいかい
(1)大正時代の衆議院の院内団体。1916年(大正5)10月第二次大隈(おおくま)内閣の退陣と寺内内閣の成立の際、大隈内閣の与党だった立憲同志会、公友倶楽部(くらぶ)などが合同して憲政会を結成したが、公友倶楽部の約半数の議員はこれに参加せず、同年11月25日、無所属(旧中正会の一部)議員などとともに、公正会を組織した。第38議会で37議席を占めたが、翌17年1月25日衆議院の解散により消滅し、総選挙を経て6月には維新会となった。
(2)貴族院の院内団体。1919年(大正8)6月、茶話会中の男爵議員、無所属議員を中心に結成された。立憲政友会の原内閣に対しては野党的立場にたった。60以上の議席を擁し、研究会に次ぐ貴族院第二の勢力を占めた。47年(昭和22)5月2日貴族院の廃止とともに解散した。
[鳥海 靖]
『衆議院・参議院編・刊『議会制度七十年史』(1961)』