自然数mがいくつかの自然数a1,a2,……,asのいずれについてもその約数であるとき,mはa1,a2,……,asの公約数であるという。a1,a2,……,asの公約数ということと,a1,a2,……,asの最大公約数の約数であるということとは同じである。例えば3個の自然数24,48,60の最大公約数は12で,24,48,60の公約数は12の約数1,2,3,4,6,12と一致する。なお,負の公約数を考えることもある。その場合,4と10の公約数は1,-1,2,-2の四つになる。整数に限らず多項式に対しても同様に公約数という言葉を使う。例えば,x(x+1)は3x(x-1)(x+1),および1/2x(x+1)2,x(x+1)(x+2)の公約数である。なお,多項式fが公約数のとき,fの定数倍afも公約数であるが,ふつうその中の一つで代表させる。
執筆者:杉江 徹
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