遣隋使・遣唐使にともなわれて入唐した学生のうち,長期間の留学を求められた者。僧ならば学問僧とよぶ。多く官人の子弟から選ばれ,推古朝の高向玄理(たかむこのげんり),在唐17年ののち734年(天平6)に「唐礼」などの漢籍や武具をたずさえて帰国した吉備真備(きびのまきび),また帰国をはたせず唐で高官となった阿倍仲麻呂らが著名。延喜大蔵省式によれば絁(あしぎぬ)4疋・綿20屯・布13端が支給され,在唐中は唐政府の保護・監督下におかれた。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報