公開性(読み)こうかいせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「公開性」の意味・わかりやすい解説

公開性
こうかいせい

近代民主政治原理の一つ。中世身分制社会では政治参加のできる階層が限定されていたため,政治決定は一般に密室において行われていたが (→秘密政治 ) ,近代国家においては,政治は国民代表から構成された議会で決定される以上,その過程は常に国民監視のもとで公開されなければならない。現代では公開性の原則が基本的には不可欠とされているが,現実には国民の監視が不可能な非公開の委員会や議会外の機関で決定が行われることもある。コーポラティズム (協調主義) 体制での政治決定では,公開性の原則をいかに実現するかが問題となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android