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国民代表 こくみんだいひょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国民代表
こくみんだいひょう

近代議会制度の基本原理の一つ。議会の議員は選出母体 (地域,階級,集団など) のいかんを問わず,その利害に拘束されることなく「全国民の代表」 (→代表 ) として「自己の良心に従ってのみ行動」するというものである。

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百科事典マイペディアの解説

国民代表【こくみんだいひょう】

近代議会における議員は,身分・選挙区・利益団体などの個別利害代表(代理人)ではなく,全国民の一体的利益の代表者でなければならないという観念。近代議会の成立に当たって重要な役割を果たした。
→関連項目国民主権国会職能代表制選挙

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世界大百科事典 第2版の解説

こくみんだいひょう【国民代表】

国政の基準となる一般意思(総意)を決定する機関(国民代表府),またはその成員を意味することが多い。市民革命以降においては,一般に選挙による議会がその任務を担当しているので,国民代表という表現は,一般には議会または議員(政治家)を指すことになる。しかし,その意味は,国民代表制を支える原理と歴史の展開とともに変化しており,単純ではない。 近代市民革命前のヨーロッパ身分制議会(等族会議)においては,僧侶,貴族,庶民の3身分の代表者がそれぞれの部会をもち,議員は各地域で身分ごとに選挙されていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国民代表
こくみんだいひょう

議会の議員は、特定の選挙区・身分・利益の代表ではなく、全国民の代表として行動すべきであるという考え。日本国憲法においても、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する」(43条)とある。このことは、日本国憲法が国民主権主義を掲げ、それまでの天皇主権にかわって、国会が国民代表の機関として国権の最高機関という地位・権限を有するようになった当然の帰結といえよう。
 中世ヨーロッパに存在した身分制議会では、僧侶(そうりょ)・貴族・庶民(市民)身分の代表者が三部会(イギリスでは僧侶・貴族身分と騎士〈小貴族〉・庶民身分による二院制)を構成し、議員は選出された母体である各身分の指令に拘束された(命令的委任=マンダ・アンペラティフ)。国民代表の観念は、イギリスでは、17世紀に起こった二つの市民革命(ピューリタン革命・名誉革命)を通じて、議会に最高権力があるという考えが登場するなかで定着した。フランスでは、18世紀末の人権宣言の前文において、「国民議会として組織されたフランス人民の代表者たち」と述べられ、その後、1791年フランス憲法、また1919年のワイマール憲法などでも、議員は全国民の代表者、議員に委任を与えることは許されない旨の規定がなされている。こうして、国民代表の観念は、各国における近代国家成立期に議会制と結び付き、絶対主義支配や専制政治を批判する民主主義思想としての役割を果たした。
 ところで、市民階級が絶対君主に対抗するために国民代表の理念を主張し、それによって国民大衆の支持を得たとはいえ、19世紀末までの各国における選挙制度は制限選挙であったから、選挙・被選挙権は「財産と教養ある」一部の人々に限定されていた。そこで、小市民層や労働者階級の数が急激に増大するなかで、国民代表の観念のもつ実質が問われることになり、参政権の拡大が叫ばれ、今日ではほとんどの国々で普通選挙制が実施されるようになった。したがって、今日の国民代表をめぐる問題は、国会議員が所属する政党や選挙区の利害だけで行動するのではなく、広く全国民的視野にたってその職責を果たしているかどうか、ということになろう。[田中 浩]

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世界大百科事典内の国民代表の言及

【議会】より

…イギリスではParliament,アメリカではCongress,フランスではChambre,ドイツではVolksvertretungという。
【身分代表から国民代表へ】
 合議体による政治決定という方式そのものの歴史はきわめて古く,部族社会の民会にまでさかのぼるが,近代議会の成立に重要なかかわりをもつのは中世身分制議会である。とくに近代議会発展史において他国に先がけた道をあゆんだイギリスでは,1965年に議会700年祭を祝ったことにもあらわれているように,中世身分制議会の伝統をひきつぎ,その発展という形で近代議会史がくりひろげられてきた。…

【国民主権】より

…このような全国民は,実際にはいかなる行動もできない集団で,国家権力もみずからは行使できない。そこでは国民代表とよばれる国民の一部にその行使をまかせざるをえず,代表制が必然となる。国家権力は全国民のものであり,個々の国民は,それについてなんらの権利ももっていないから,その行使に当然に参加できるわけではなく(したがって普通選挙も当然に認められるわけではなく),国民代表の行う政治について注文をつけ,その責任を追及する権利も当然にはもっていない。…

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