六十谷村
むそたむら
[現在地名]和歌山市六十谷
名草郡に属し、薗部村の東にある。村域は紀ノ川北岸より葛城(和泉)山脈に至る間で、東西に淡島街道(旧南海道)が通る。東の直川村との境を千手川が南流して紀ノ川に合流する。また千手川と交差して、村域南部を六ヶ井用水の一流が西流する。川や用水のほか、北部は溜池などによる水利があり、主穀生産を主とする大村である。
承安四年(一一七四)一二月日付紀実俊解状案(栗栖家文書)は直川保松門名の開発に関する史料で、「然則自往古以来、東則田井・田屋、南則栗栖・湯橋、西則紀三所・神宮、北則薗部・六十谷、為如此等四憐村々庄々牛馬被喰損」とみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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