六十進法(読み)ロクジッシンホウ(その他表記)sexagesimal system

デジタル大辞泉 「六十進法」の意味・読み・例文・類語

ろくじっしん‐ほう〔‐ハフ〕【六十進法】

数の表記法の一。60ごとに上の位に上げていく表し方。古代バビロニアで用いられた。時間角度に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「六十進法」の意味・読み・例文・類語

ろくじっしん‐ほう‥ハフ【六十進法】

  1. 〘 名詞 〙 数の表記法の一種。六〇ずつをまとめて上の位に上げていくもの。時間や角度の単位における六十分法(ろくじっぷんほう)は、これに基づくものと見られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「六十進法」の意味・わかりやすい解説

六十進法 (ろくじっしんほう)
sexagesimal system

1秒の60倍は1分,1分の60倍は1時間というように,60を単位として数を表す方法を六十進法という。日常の数の表し方の単位である10のかわりに60を使うわけである。今日では,時間,角度などを表すのに利用されているが,組織的,統一的なものではない。例えば,上の時間の例で,60時間を表す単位はない。歴史的に見ると,六十進法はメソポタミアで組織的に使われたが,そこでも,60までの数字を表すのには十進法が基礎になっていた。
記数法
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百科事典マイペディア 「六十進法」の意味・わかりやすい解説

六十進法【ろくじっしんほう】

60ずつまとめて上の位に上げる記数法。古代バビロニアで生まれ,エジプトギリシアに伝えられた。現在も時間や角度の単位(分,秒など)に使われている。
→関連項目十進法

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旺文社世界史事典 三訂版 「六十進法」の解説

六十進法
ろくじっしんほう

60を単位として数値を数える方法
古代オリエント(メソポタミア)において,角度や時間をはかる方法として発案された。

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世界大百科事典(旧版)内の六十進法の言及

【n進法】より

…これは十進法と呼ばれている。歴史的には,十進法のほかに,文化圏によって五進法,二十進法,六十進法などが使われた。五進法,十進法,二十進法が,それぞれ人間の手の指が5本,両手で10本,両手両足で20本であることに由来することはまちがいないであろう。…

【数詞】より

…アイヌ語も二十進法の一例とされ,30=2×20-10,40=2×20,50=3×20-10,…,100=5×20の表現形式をとっていて減法の例でもある。フランス語は,80quatre‐vingtsが4×20,90quatre‐vingts‐dixが4×20+10でそのなごりをとどめる一方,20vingt,30trente,40quarante,50cinquante,60soixanteといいながら70soixante‐dixは60+10となるので六十進法のなごりをもとどめている。大きい数では,thousand(103),million(106),milliard(イギリス,フランス109),billion(アメリカ,現在のイギリス109,フランス,ドイツ,かつてのイギリス1012)のように,3けたごとに位が進められている。…

※「六十進法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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