共役断層(読み)キョウヤクダンソウ(その他表記)conjugate faults

デジタル大辞泉 「共役断層」の意味・読み・例文・類語

きょうやく‐だんそう【共役断層】

地殻水平方向の同じ圧縮(または引っ張り)力が働いたとき、互いに断層面が直交し、ずれの向きが逆向きになる断層の組。

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関連語 喜三郎 小玉

日本大百科全書(ニッポニカ) 「共役断層」の意味・わかりやすい解説

共役断層
きょうやくだんそう
conjugate faults

同一の応力下で、互いに90度程度斜交した断層面が形成され、断層のずれの向きが互いに逆向きを示すもの。共役断層には、共役正断層、共役逆断層、共役横ずれ断層、共役衝上(しょうじょう)断層がある。

 共役逆断層と共役衝上断層の場合は、互いに傾斜の向きが異なる逆断層あるいは衝上断層ができ、上側の地層はいずれも上向きに移動するが、水平方向(横方向)でみると正反対の向きに移動する。共役逆断層と共役衝上断層は、最大主応力軸が水平で、最小主応力軸が鉛直の場合に形成される。共役正断層の場合は、互いに傾斜の向きが異なる正断層で、上側の地層はいずれも下向きに移動するが、水平方向(横方向)では正反対の向きに移動する。これは、最大主応力軸が鉛直で最小主応力軸が水平の場合に形成される。共役横ずれ断層の場合は、右横ずれ断層と左横ずれ断層が互いにほぼ直交するように配列し、最大主応力軸も最小主応力軸も水平な場合に形成される。露頭スケールの共役断層は、しばしば観察されるが、二方向の断層群のうち一方向の断層がつねにもう一方向の断層を切断するのではなく、その逆の切断関係も見られることが、同時期に形成された共役断層であると認定する際に重要となる。

 中部地方から近畿地方にかけての横ずれ活断層では、北東-南西走向の跡津川(あとつがわ)断層、野島断層などは右横ずれ断層であり、北西-南東走向の阿寺(あてら)断層、山崎断層などは左横ずれ断層となっており、これらは共役断層と考えられている。2004年(平成16)の新潟県中越(ちゅうえつ)地震や、2007年の中越沖地震では、余震分布の解析から、いずれも共役逆断層の関係にある二つの断層がほぼ同時に活動したと考えられている。

[村田明広]

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最新 地学事典 「共役断層」の解説

きょうやくだんそう
共役断層

conjugate faults

同一時期に同一条件下の力の作用でできた互いにずれのセンスが逆な断層。現在のような意味で用いられたのはG.A.Daubrée(1878)以降。共役関係にある一対の断層は互いに鋭角交わり,その交線の方向は中間主応力軸と一致し,鋭角の二等分線は相対的な圧縮の主応力軸方向と一致する。この鋭角を剪断面角(shear angle, angle of shear surface)という。圧縮の主応力軸の方向には断層のずれによる地盤の短縮がある。実際に野外で断層の共役性を識別するには,1)断層の同時性(互いに切りつ切られつの関係にあるなど),2)同質性(面や充塡物の性質),3)ずれのセンスが逆であること,4)剪断面角の大きさの一様性などを指標とする。主応力軸の向きにより,共役断層は重力断層・走向移動断層・衝上断層に分けられる。参考文献平山次郎ほか(1965) 地球科学,78号

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