同一の応力下で、互いに90度程度斜交した断層面が形成され、断層のずれの向きが互いに逆向きを示すもの。共役断層には、共役正断層、共役逆断層、共役横ずれ断層、共役衝上(しょうじょう)断層がある。
共役逆断層と共役衝上断層の場合は、互いに傾斜の向きが異なる逆断層あるいは衝上断層ができ、上側の地層はいずれも上向きに移動するが、水平方向(横方向)でみると正反対の向きに移動する。共役逆断層と共役衝上断層は、最大主応力軸が水平で、最小主応力軸が鉛直の場合に形成される。共役正断層の場合は、互いに傾斜の向きが異なる正断層で、上側の地層はいずれも下向きに移動するが、水平方向(横方向)では正反対の向きに移動する。これは、最大主応力軸が鉛直で最小主応力軸が水平の場合に形成される。共役横ずれ断層の場合は、右横ずれ断層と左横ずれ断層が互いにほぼ直交するように配列し、最大主応力軸も最小主応力軸も水平な場合に形成される。露頭スケールの共役断層は、しばしば観察されるが、二方向の断層群のうち一方向の断層がつねにもう一方向の断層を切断するのではなく、その逆の切断関係も見られることが、同時期に形成された共役断層であると認定する際に重要となる。
中部地方から近畿地方にかけての横ずれ活断層では、北東-南西走向の跡津川(あとつがわ)断層、野島断層などは右横ずれ断層であり、北西-南東走向の阿寺(あてら)断層、山崎断層などは左横ずれ断層となっており、これらは共役断層と考えられている。2004年(平成16)の新潟県中越(ちゅうえつ)地震や、2007年の中越沖地震では、余震分布の解析から、いずれも共役逆断層の関係にある二つの断層がほぼ同時に活動したと考えられている。
[村田明広]
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