其の事となし(読み)ソノコトトナシ

デジタル大辞泉 「其の事となし」の意味・読み・例文・類語

こととな・し

取り立てていうこともない。なんということもない。
「―・けれど、世の中の物語などしつつ」〈蜻蛉
特定のこととは限らず、何事につけても。
「堀川相国は、美男のたのしき人にて、―・く過差を好み給ひけり」〈徒然九九

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「其の事となし」の意味・読み・例文・類語

そのこと【其事】 と なし

  1. とりたててそのことと、いうこともできない。格別な原因理由目的などはないがの意で用いる。
    1. [初出の実例]「暮れがたき夏の日ぐらしながむればそのこととなく物ぞ悲しき」(出典:伊勢物語(10C前)四五)
  2. 特定の事に限らず、何事につけても。万事にわたって。
    1. [初出の実例]「堀川相国は、美男のたのしき人にて、そのこととなく過差を好み給ひけり」(出典:徒然草(1331頃)九九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む