日本歴史地名大系 「内之浦町」の解説 内之浦町うちのうらちよう 鹿児島県:肝属郡内之浦町面積:一七九・三四平方キロ肝属郡の東端に位置し、北は志布志(しぶし)湾、北東は内之浦湾に面し、東と南は太平洋に面する。西は北東から南西に延びる肝属山地を境として、北から高山(こうやま)町・大根占(おおねじめ)町・田代(たしろ)町・佐多(さた)町に接する。同山地の高山町境に国見(くにみ)山・黒尊(くろそん)岳・甫与志(ほよし)岳がある。北寄りにある国見山(八八六・五メートル)は古くは高屋(たかや)山、国見岳とも称され、「三国名勝図会」に「この山上に登れば、日隅薩の地、及び肥後国の白髪嶽等、衆峯諸島臨覧すべし」と記される。その南西の黒尊岳(九〇八・五メートル)は黒園(くろそん)岳・中(なか)岳ともいわれる。南西端の稲尾(いなお)岳(九五九メートル)は内之浦・佐多・田代三町の境にあり、国指定天然記念物、および国の自然環境保全地域に指定されている。広瀬(ひろせ)川(流路延長四キロ、流域面積四九・八平方キロ)が北方(きたかた)の山中を水源とし東流し、津房(つぶさ)川・小田(こだ)川などを合せて内之浦湾に注ぐ。久保田(くぼた)川(流路延長四キロ、流域面積四一・六平方キロ)は岸良の牟田迫(きしらのむたざこ)より流れ出て岸良地区を東流して海に入る。国道四四八号が海岸沿いを南下し、岸良の船間(ふなま)地区で西へ折れ田代町へ向かう。同道からは主要地方道内之浦―佐多線、県道岸良―高山線が分岐し、交通の主軸となっている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by