デジタル大辞泉
「円柱座標」の意味・読み・例文・類語
えんちゅう‐ざひょう〔ヱンチユウザヘウ〕【円柱座標】
空間の点の位置を表す座標の一。Oを原点とするx・y・zの直交座標をとり、点Pからxy平面に下ろした垂線の足をQとするとき、OQの長さrと、OQがx軸となす角θと、Pのz座標によりP(r,θ,z)と表す。円筒座標。円壔座標。
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円柱座標
えんちゅうざひょう
三次元空間における座標系の一種で、平面上の極座標とその平面の法線方向の座標とを組み合わせたもの(図)。すなわち(x,y,z)を直交座標とし、xy平面上の極座標を(r,θ)とするとき(r,θ,z)が円柱座標である。円柱座標(r,θ,z)と直交座標(x,y,z)との間には
という関係がある。回転体などを記述するのに便利な座標系である。空間からz軸を除いた部分と
{(r,θ,z)|0<r,0≦θ<2π}
とが1対1に対応するから厳密には円柱座標は空間全体の座標系ではなく、空間から1直線を除いた部分における座標系である。
[荻上紘一]
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円柱座標【えんちゅうざひょう】
空間内に直交座標O-xyzがきめられているとき,任意の点Pからxy平面に下した垂線の足をQとし,OQをr,QPをz,角xOQをθとおいて点Pの位置を(r,θ,z)で表し,これを円柱座標という。Pの直交座標を(x,y,z)とすればx=r cos θ,y=r sin θ,z=z。→円柱/斜交座標/極座標
→関連項目座標
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円柱座標
えんちゅうざひょう
cylindrical coordinates
円筒座標ともいう。空間を直交座標系以外の他の座標系で示すほうが便利なことがある。そのなかで普通用いられるものの一つが円柱座標である。いま,直交座標系O- xyz をとると,任意の点P は座標 (x,y,z) で定められる。さて,x=r cos θ ,y=r sin θ ,z=z によって点P を定める新しい座標 (r,θ,z) を導入する。これが円柱座標である。座標 r は点P と軸 Oz の距離,θ は軸 Oz と点P とを含む平面および平面 zOx がつくる角である。ただし,0≦r<∞ ,0≦θ<2π ,-∞<x<∞ である。
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世界大百科事典(旧版)内の円柱座標の言及
【座標】より
…Pの位置はまた線分OQの長さrと上のθおよびzの組(r,θ,z)でも表される。これを円柱座標cylindrical coordinatesという(図9)。
[重心座標barycentric coordinates]
空間内に同一平面上にない4点A0,A1,A2,A3が与えられたとき,空間内に1点Oをとり,ベクトルを考えれば,空間内に点Pがあるとき,となる実数の組(λ0,λ1,λ2,λ3)が定まり,これはOのとり方によらない。…
※「円柱座標」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」