円鱗類(読み)えんりんるい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「円鱗類」の意味・わかりやすい解説

円鱗類
えんりんるい
[学] Cyclosquamata

硬骨魚綱Osteichthyes、条鰭(じょうき)亜綱Actinopterygii、新鰭区Neopterygii、真骨亜区Teleostei、正真骨下区Euteleostei、円鱗上目に属する魚類の総称。ヒメ目Aulopiformesのみを含む。著しく特化した鰓弓(さいきゅう)を支える骨格を備える一群で、うきぶくろがない。エソ科、ヒメ科、アオメエソ科、ミズウオ科などのほか、筒型の目をもったボウエンギョ科とデメニギス科、目がないチョウチンハダカと腹びれ尾びれが著しく長く伸長したサンキャクウオを含むチョウチンハダカ科など特異な深海魚からなる上目で、15科236種が知られている。多くの科は底生種であるが、なかには外洋から漸深層へ向かう科もみられる。多くのヒメ目魚類は雄と雌の生殖巣が同時に成熟する同時的雌雄同体である。

[尼岡邦夫 2015年9月15日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android