鰓弓(読み)サイキュウ

デジタル大辞泉 「鰓弓」の意味・読み・例文・類語

さい‐きゅう【×鰓弓】

魚のえらを支える弓状の骨。硬骨魚類では、外側に繊維状の鰓葉内側に濾過器官鰓耙さいはがつく。
脊椎動物胚発生過程でできる、数対の弓状の構造物。人の場合、胎児期の初期に一時的に現れ、耳・鼻・咽頭・顎などの器官になる。咽頭弓内臓弓

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精選版 日本国語大辞典 「鰓弓」の意味・読み・例文・類語

さい‐きゅう【鰓弓】

  1. 〘 名詞 〙 魚類の鰓(えら)主軸となる骨。前縁鰓耙(さいは)が、後縁呼吸をするための鰓弁が附着。弓状にまがっていることが多い。鰓弧。〔生物学語彙(1884)〕

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世界大百科事典(旧版)内の鰓弓の言及

【えら(鰓)】より

…高等脊椎動物では鰓裂が開口するまでには至らず,別に肺の形成が進む。鰓裂の開口と並行して,それぞれの鰓裂に沿って鰓弓gill archが発達する。一生を水中で暮らす魚類では,鰓弓の外後側に無数の鰓弁gill lamellaが2列に並び,呼吸器官として働く。…

【骨格】より

…これを内臓骨格といい,内臓骨格を形づくる弓状の各骨(または軟骨)を内臓弓と称する。そのうちとくに第1内臓弓上顎・下顎の骨格になるのでこれを顎弓,第2内臓弓は一部が舌骨になるので舌骨弓(舌弓)といい,第3以下の内臓弓を鰓弓(さいきゆう)というが,ときには鰓弓を内臓弓の同義語に用いることがある。鰓弓の数は5~7対である。…

※「鰓弓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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