(読み)ジョウ

デジタル大辞泉 「冗」の意味・読み・例文・類語

じょう【冗】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジョウ(漢)
よけいな。むだ。余分。「冗員冗談冗費
むだが多く締まりがない。くだくだしい。「冗長冗漫煩冗

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精選版 日本国語大辞典 「冗」の意味・読み・例文・類語

じょう【冗】

  1. 〘 名詞 〙 むだ。不必要。また、わずらわしいこと。くだくだしいこと。
    1. [初出の実例]「是れ務て冗を去り簡に就き」(出典:廃藩置県の詔‐明治四年(1871)七月一四日)
    2. [その他の文献]〔杜牧‐上斐侍郎書〕

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普及版 字通 「冗」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 4画

(異体字)
5画

[字音] ジョウ
[字訓] ひま・むだ・わずらわしい

[説文解字]

[字形] 会意
正字はに作り、宀(べん)+儿(じん)。〔説文〕七下に「(ひま)あるなり。宀儿に從ふ。人、屋下に在りて、田事無きなり」とするが、おそらく中に人の坐する形であろう。〔周礼、地官、人〕の職は、外内朝の冗食者の食を供することを掌る。冗食とは、上直するものに給する食事で、冗とは宿直者のことである。これを冗散の意に用いるのは、実務のことでないからであろう。のち冗官・冗漫などの意となる。冗談は常談の宛字。上直の意からみて、が本字である。

[訓義]
1. 宿直して坐する形、ひま。
2. むだ、あまる。
3. わずらわしい、みだれる、いそがしい。
4. くどい、いやしい、おろか。
5. なすことなく、さまよう。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕・冗 アマル・カハク・チル 〔字鏡集〕 アマル・カハク・チル・オホシ

[熟語]
冗委・冗・冗員冗厭・冗官・冗言冗齪・冗雑・冗散冗冗・冗食・冗職冗賤・冗長冗蠹・冗費・冗筆冗賦冗複冗泛・冗末・冗漫冗濫・冗流冗猥
[下接語]
愚冗・散冗・賤冗・粗冗・煩冗・浮冗濫冗

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