精選版 日本国語大辞典 「冠落」の意味・読み・例文・類語 かん‐らくクヮン‥【歓楽・懽楽】 〘 名詞 〙① ( ━する ) よろこび、楽しむこと。[初出の実例]「一代懽楽未レ尽二席前一〈略〉千年愁苦更継二坐後一」(出典:万葉集(8C後)五・沈痾自哀文)「子玉就レ坡、酒を飲て歓楽せんことを覔と云心にめされたぞ」(出典:四河入海(17C前)七)[その他の文献]〔孟子‐梁恵王・上〕② ( 形動 )( ━する ) ぜいたくに暮らすこと。また、その生活や、ぜいたくなさま。[初出の実例]「世に観楽(クハンラク)にくらし威勢さかんなりけるに」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)一)「将(はた)暗きを出て明きに従ひ、ともに歓楽(クヮンラク)して、福を子孫に伝んや」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)続)③ ( 「冠落」とも ) 病気をいう忌み詞。[初出の実例]「下官雖レ為二御手水番一、聊有二歓楽事一遅参也」(出典:兵範記‐久寿三年(1156)正月一日) かむり‐おとし【冠落】 〘 名詞 〙 刀剣の中程の肉を削り落として作ったもの。鎌倉末期以来、大和物の短刀に多くみられる。鵜の首づくり。かんむりおとしづくり。かぶりおとし。[初出の実例]「かむり落しの信国の刀を抜いて」(出典:足利季世記(1487‐1569頃)畠山記) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by