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大和物 やまともの

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大和物
やまともの

大和国 (奈良県) の刀工による刀剣。大宝年間 (701~704) 大和国に居住し,平家の伝宝『小烏丸』の作者と伝えられる天国 (あまくに) を日本刀鍛冶の始祖とする。しかし大和鍛冶による平安~鎌倉時代初期の作刀はほとんど現存しない。

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デジタル大辞泉の解説

やまと‐もの【大和物】

大和国の刀工が鍛えた刀の総称。特に平安末期以降、多く社寺に専属するかたちで、千手院物当麻(たいま)物手掻(てがい)物などの流派が活躍した。

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百科事典マイペディアの解説

大和物【やまともの】

大和国の刀工が作った刀剣の総称。大和鍛冶(かじ)は古くから発達したと伝え,天国(あまくに)(8世紀初め)が祖というがそのころの確実な作品は見ない。鎌倉時代に最も栄え,千手(せんじゅ)院,当麻(たいま),尻懸(しっかけ),手掻(てがい),保昌(ほうしょう)の5派に名工が出て特色ある作風を樹立。

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世界大百科事典 第2版の解説

やまともの【大和物】

大和国に在住した刀工によって作られた刀剣の総称。古代から政治・経済・文化の中心地として栄えた大和国には刀鍛冶も多く,山城,美濃,相州,備前とともに大きな生産地であり,大和伝といわれる特色ある作風を展開した。国都のおかれた奈良時代から,大和には当然刀鍛冶が存在していたと考えられるが,確実に大和物と指摘できる遺品はない。しかし,刀剣書には大宝年間(701‐704)の人として,天国(あまくに),天座,友光,藤戸らの名をあげている。

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大辞林 第三版の解説

やまともの【大和物】

大和国の刀匠の鍛えた刀剣類の総称。平安末期に千手院、鎌倉以降に当麻・手搔てがい・尻懸しつかけなどの各派があり、多く社寺に隷属した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大和物
やまともの

大和国(奈良県)で制作された刀剣の総称。山城(やましろ)、美濃(みの)などとともに、大和伝といわれる独自の作風を展開した。大和鍛冶(かじ)は都が置かれた飛鳥(あすか)・奈良時代から当然存在したはずであるが、現存する有銘太刀(たち)はいずれも鎌倉後期のものである。しかし、日本の鍛冶の祖といわれる大同(だいどう)(806~810)ごろの天国(あまくに)は、大和国宇陀(うだ)郡の住人でおそらく当時の官営鍛冶の一人と思われる。書物ではそのほか伝説的な刀工名を記しているが、信憑(しんぴょう)性のある作刀はみられない。
 大和鍛冶の作が明確になるのは、大和五派といわれる千手院(せんじゅいん)派、手掻(てがい)派、尻懸(しっかけ)派、当麻(たいま)派、保昌(ほうしょう)派の5流派がおこってからである。このうち千手院派がもっとも古く、銘鑑には平安後期、長承(ちょうしょう)年間(1132~35)の行信(ゆきのぶ)、仁安(にんあん)年間(1166~69)の重弘(しげひろ)を祖とする2流の系図がみえているが、鎌倉前期とみられる太刀があり、なかには「千手院」とのみ銘した作品もある。手掻派は東大寺転害(てがい)門の外辺に住した一派で、東大寺に隷属した刀工団といわれる。銘鑑には正応(しょうおう)年間(1288~93)の包永(かねなが)を祖とするとあるが、東大寺鍛冶には「東大寺延家(のぶいえ)」など鎌倉初期を下らぬ作品もあるところから、系譜はなお研究の余地がある。しかしこの派から美濃鍛冶がおこり、春日(かすが)社と関係が深いことが注目される。尻懸派は包永とほぼ同時代の則長(のりなが)を事実上の祖とするが、その居住地は不明。ただし、能阿弥(のうあみ)本銘尽には「奈良鍛冶なり」とある。以上の奈良三派のほか、当麻派は鎌倉中期の国行を祖として當麻寺周辺に南北朝時代まで続き、貞吉(さだよし)・貞宗(さだむね)など柾目(まさめ)鍛えを特色とする保昌派は南大和の高市郡に居住し、鎌倉末より南北朝期にかけて栄えた。室町期に入ると5派中手掻派だけが残り、この期のものを未手掻と称している。室町末期には金房(かなぼう)一派が栄えるが、新刀期には消えている。
 大和物の作風は一般的には地が柾目鍛えで、刃文は直刃(すぐは)を基調とする沸(にえ)づいた乱れであることなどが特色である。[小笠原信夫]

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