冷えとり健康法(読み)ひえとりけんこうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「冷えとり健康法」の意味・わかりやすい解説

冷えとり健康法
ひえとりけんこうほう

愛知県小牧市の医師進藤義晴が提唱しているもので,「冷え」と食べ過ぎがすべての病気の原因になるとの考えに立ち,衣食住と精神の状態を正していくことを重要視している。ここでいう「冷え」とは,いわゆる冷え症だけを指すものではない。人体上下の間の温度差のほかに,居住環境の上下の温度差,食物性質による冷え,精神状態による冷え (感情が波立つと頭に血が昇り足もとが冷える) なども対象としている。この「冷え」つまり低温によって血管が縮み,循環障害が末梢内臓で起き,内臓などの機能の低下を来すだけでなく,病的物質産出,免疫力の低下,潰瘍 (かいよう) 形成,腫瘍 (しゅよう) 細胞の発生などにつながるとする。健康法として次のことを行なう。 (1) 入浴は,胸から下だけお湯につけ,体温より少し高いお湯に 20~30分入っている。 (2) 服装は,頭寒足熱,服と体はつかず離れず,天然素材のものを使うよう心がける。 (3) 靴下療法──一番下に5本指の木綿の靴下,その上に絹の靴下,その上にもう1枚,計3枚はく。 (4) 食は,なるべく自分土地でとれた旬のもので,根菜・豆・干物海藻類,精製しないもの,加熱調理したものを腹八分にとる。 (5) 冷暖房は頭寒足熱になるように,扇風機空気をかきまぜて使う。 (6) 自分本位を捨てて,明るい気持で生活する。

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