しゅつ‐らん【出藍】
〘名〙 (「
荀子‐
勧学」の「青出
二之藍
一、而青
二於藍
一」による語) 出たものが、その出る
もととなったものよりも、かえってまさっていること。
弟子が師よりもすぐれていることなどにいう。
※
随筆・
蜘蛛の糸巻(1846)天明中戯作者「京伝、
馬琴と
双璧によばはるるは、出藍の才子なり」
※福翁百話(1897)〈
福沢諭吉〉二五「旧を脱して新に就き駸々
(しんしん)たる進歩は実に出藍
(シュツラン)の喩に漏れず」 〔
蘇軾‐与朱康叔書〕
[
補注]この成語は、中国では、王先謙「荀子集解」によると、唐代において、すでに「取」あるいは「出」に作る両様のテキストが存在していたらしい。日本では、「
世俗諺文」に「青取
二之藍
一而青
二於藍
一」とあるが、「あゐより出てあゐよりあをく、水より出て水より寒し」〔
筑波問答〕のように、「出」で表現することが一般的であったようである。
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デジタル大辞泉
「出藍」の意味・読み・例文・類語
しゅつ‐らん【出藍】
《「荀子」勧学の「青はこれを藍より取りて藍より青し」から》そこから生まれたものが、そのもとのものよりもすぐれていること。弟子が師にまさることにいう。
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普及版 字通
「出藍」の読み・字形・画数・意味
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出藍
師にまさること。「出藍の誉れ」とも。荀子は、学問は「青は之を藍より取りて而(し)かも藍より青し」であり、広く学んで日に己を三省することを勧めた。
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