分倍・分倍河原(読み)ぶばい・ぶばいがわら

日本歴史地名大系 「分倍・分倍河原」の解説

分倍・分倍河原
ぶばい・ぶばいがわら

分倍は府中の西側の一部を構成する地域で、現分梅ぶばい町・美好みよし町辺りに比定される。鎌倉街道の宿駅的機能をもっていた。弘安(一二七八―八八)頃のものと推定される七月一六日付の二通の武蔵国留守所代連署書状(早稲田大学図書館所蔵文書・武本為訓氏所蔵文書)に「府内分陪」とある。分倍の開発は崖線上から崖下の低地(いわゆる分倍河原)に向けて行われ、その地域はしばしば多摩川洪水の被害を受けた。そこで武蔵国留守所代と推定される左兵衛尉実長と沙弥阿聖が連署して、四月以前に武蔵国の恩田氏・鴨志田氏・市尾氏の所課分として「府内分陪河防修固」、すなわち分陪の堤防修造を命じた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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