分銭(読み)ブンセン

デジタル大辞泉 「分銭」の意味・読み・例文・類語

ぶん‐せん【分銭】

中世田畑にかかる米・絹などの年貢に代わって納めた銭貨

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精選版 日本国語大辞典 「分銭」の意味・読み・例文・類語

ぶん‐せん【分銭】

  1. 〘 名詞 〙 中世、田畑の租税として納めるべき米・籾・絹などの代わりに金銭を納入したこと。また、代わりに納めた金銭。
    1. [初出の実例]「米分銭一貫二百七十五文」(出典:高野山文書‐文保元年(1317)南部庄供米并色代銭支配注文)

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旺文社日本史事典 三訂版 「分銭」の解説

分銭
ぶんせん

室町時代銭納の年貢
鎌倉末期以降,貨幣経済進展につれ,未納の年貢=分米 (ぶんまい) を銭に換算して納める銭納=分銭が広まった。その後豊臣秀吉統一により,公式には石高制となり分銭は廃止された。

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世界大百科事典(旧版)内の分銭の言及

【分米】より

…例えば,5斗代の田2反180歩の分米は1石2斗5升となる。しかし年貢の内容によって異なり,籾(もみ)で納める場合は分籾,銭の場合は分銭といい,分絹,分鉄などもみられる。例えば1271年(文永8)7月日の備中国新見荘作田惣目録(〈白河本東寺百合文書〉)によれば,新見(にいみ)荘内の吉野村では,他地域とは異なって〈段別五両〉の分鉄が賦課されていた。…

※「分銭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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