副腎クリーゼ(読み)ふくじんくりーぜ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「副腎クリーゼ」の意味・わかりやすい解説

副腎クリーゼ
ふくじんくりーぜ

急性の副腎機能不全の状態をいう。敗血症(おもに髄膜炎菌による)などの際に急速に両側の副腎組織内に出血がおこったり(ウォーターハウス‐フリデリクセン症候群Waterhouse-Friderichsen syndrome)、慢性の副腎機能不全(アジソン病、下垂体機能低下症)の患者が感染症にかかったり外傷あるいは精神的なストレスに遭遇した場合、副腎皮質ホルモンが足りなくなっておこる。突然に高熱を出して意識が混濁し、血圧が下がってショック状態に陥る。早期に副腎皮質ホルモン、必要によっては抗生物質や強心剤などを使って治療すれば救命できるが、手遅れになると死亡する。したがって、アジソン病や下垂体機能低下症の患者は自分の病気を明記したカードをつねに携帯し、交通事故その他で意識不明になっても、医師にすぐわかるようにしておくべきである。

[高野加寿恵]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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