力率計(読み)りきりつけい(その他表記)power factor meter

改訂新版 世界大百科事典 「力率計」の意味・わかりやすい解説

力率計 (りきりつけい)
power factor meter

交流回路において,電圧電流位相差をφとするとき,cosφすなわち力率を測定する計器。指示電気計器としては,電流力計形,または可動鉄片比率計形計器がある。最近では位相弁別回路を用い,位相差を直流電流または電圧に変換可動コイル形計器で指示させるトランスデューサー形計器が用いられる。目盛は力率(中央で1,両端で0)のほか,位相角の目盛が付加されている。許容差は有効測定範囲で位相角に直して±3度である。ディジタル方式では,上記の意味の力率測定のほか,ひずみ波に有効な実効値力率(有効電力を電圧,電流の実効値の積で割ったもの)を測定できるディジタル力率計がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「力率計」の意味・わかりやすい解説

力率計
りきりつけい
power factor meter

力率をはかる指示計器。電流力計型では,電力計と無効電力計とを組合せた構造をもつ。可動コイルは互いに直交した2個のコイルから成り一方は抵抗を通して,他方はコンデンサを通して負荷電圧を加える。負荷電流を流した固定コイルの中にこの可動コイルを置くと,コイルは負荷の電圧と電流との位相差θだけ回転して平衡に達する。したがって,目盛り盤上に cosθ の目盛りをつけると力率計になる。θで目盛ると位相計,sinθ で目盛ると無効率計になる。単相用と三相用があり,可動鉄片型のものもある。

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