加古川村(読み)かこがわむら

日本歴史地名大系 「加古川村」の解説

加古川村
かこがわむら

[現在地名]加古川市加古川町本町かこがわちようほんまち加古川町西河原かこがわちようにしがわら

加古川下流域の左岸に位置する。賀古川村・賀古河村とも記す。山陽道が通り、西側に加古川の渡があり、加古郡寺家じけ町とともに加古川宿を形成した。六波羅守護次第(京都大学文学部蔵壬生家文書)には弘安七年(一二八四)一二月二日、北条兼時が賀古河より六波羅に入り、探題に就任しており、兼時は「播州元守護也」と記されるので、鎌倉期には当地に守護所が置かれていたと思われる。元弘二年(一三三二)三月一二日、隠岐に配流される後醍醐天皇は加古川の宿に到着した(増鏡)。延元元年(一三三六)三月一〇日に出京した新田義貞は、同月中旬に加古川に四、五日逗留して、宇都宮公綱らの軍勢の到着を待った。五月一八日、義貞は備後福山合戦に敗北して播磨に後退し二日間加古川に在陣している(太平記)。応仁二年(一四六八)七月二〇日、小司備中守は中条孫兵衛以下一二名に対し、来る二三日未明に加古川北之口の後詰となるので木原源三郎の下知に従うよう命じている(「覚」萩藩閥閲録遺漏)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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