20世紀日本人名事典 「加納鉄哉」の解説
加納 鉄哉
カノウ テッサイ
明治・大正期の彫刻家
- 生年
- 弘化2年2月15日(1845年)
- 没年
- 大正14(1925)年10月
- 出生地
- 美濃国(岐阜県)
- 本名
- 加納 光太郎(カノウ コウタロウ)
- 経歴
- 芸術に造詣が深かった父の影響で、安政3年から南画と彫刻を学び、5年禅寺にて出家し仏画や根付などを制作し、彫技は鶴洲に師事。明治元年還俗、尾張地方を漫遊し鉄筆画の技法を研究。7年頃上京し鉄筆画、彫刻を業とする。14年第2回内国勧業博覧会に「竹製扁額」を出品して妙技3等賞を受賞。日本・中国の古美術を研究し、15〜16年頃奈良に住み研究を進め、17年・19年の岡倉天心らによる古美術調査に参加。20年東京美術学校で教えた。22年依願退職して制作に専念、28年再び奈良に居を移し木彫、銅像、乾漆像などの制作に力を注いだ。また仏像の修復にも当たった。作品に「三蔵法師」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報