三蔵法師(読み)さんぞうほっし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三蔵法師
さんぞうほっし

経,律,論の三蔵に通達している高僧の意。中国では仏典の翻訳に従事する僧侶が朝廷から選ばれて三蔵法師の称を与えられたが,玄奘はそのなかでも著名なので,後代は三蔵法師といえば玄奘のことをさすようになった。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぞうほうし【三蔵法師 Sān zàng fǎ shī】

〈さんぞうほっし〉ともよむ。仏教の聖典の経蔵・律蔵・論蔵のそれぞれに精通した人を,経師・律師・論師といい,三蔵のすべてに通暁した人を三蔵比丘・三蔵聖師といったが,とくに有名なのが三蔵法師の呼称であり,ときには略して単に三蔵と呼ぶこともある。一蔵に精通することでさえ難事であるだけに,三蔵に通暁する法師というのは,きわめて尊敬をこめた意味であった。とくに中国では,インド,西域から仏典をもたらし,漢訳に従事した人々を尊称して訳経三蔵あるいは三蔵法師と呼ぶことが多い。

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大辞林 第三版の解説

さんぞうほうし【三蔵法師】

経・律・論の三蔵に通じた学僧。
○ 玄奘げんじようの尊称。さんぞうほっし。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三蔵法師
さんぞうほうし

三蔵(経(きょう)蔵、律(りつ)蔵、論(ろん)蔵)を伝訳した僧。インド、西域(せいいき)の仏典を将来し、これを翻訳した人を訳経三蔵というが、これも三蔵法師の別称とみてよい。古来、三蔵法師といえば玄奘(げんじょう)三蔵の代名詞のごとく使われるのは、玄奘こそ中国最大の翻訳僧であるからにほかならない。[岡部和雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

さんぞう‐ほうし サンザウホフシ【三蔵法師】

[1] 〘名〙
① 仏語。経蔵・律蔵・論蔵の三蔵に精通した高僧。
正法眼蔵(1231‐53)佗心通「三蔵法師のたやすく見及すべきにあらず」
② 仏典の翻訳に従事したすぐれた僧の呼称。特に、唐の玄奘(げんじょう)を指す場合がある。
※今昔(1120頃か)七「三蔵法師(さんざうほふし)・不空を以て惣講師と為り」
[2] 能楽「大般若(だいはんにゃ)」の別名。

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世界大百科事典内の三蔵法師の言及

【玄奘】より

…中国,唐代初期の僧。西域,インドへの求法僧で,一般には三蔵法師として知られる。俗姓は陳氏。…

※「三蔵法師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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