加藤まさを(読み)かとうまさお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「加藤まさを」の意味・わかりやすい解説

加藤まさを
かとうまさお
(1897―1976)

挿絵画家詩人、小説家。本名は正男。静岡県藤枝に生まれ、立教大学英文科を卒業。在学中に詩画集『カナリヤの墓』(1920)を出版して挿絵画家、詩人としてスタート。主として少女雑誌、婦人雑誌に線描中心の叙情的な挿絵を描いた。童謡叙情詩集に『合歓(ねむ)の揺籃(ゆりかご)』(1921)、『まさを抒情(じょじょう)詩集』(1926)など、小説・少女小説集に『遠い薔薇(ばら)』(1926)、『消えゆく虹(にじ)』(1929)などがあり、彼の作詩になる童謡『月の沙漠(さばく)』(佐々木すぐる作曲)は有名である。

上笙一郎

『『加藤まさを抒情画集』(1977・講談社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加藤まさを」の解説

加藤まさを かとう-まさを

1897-1977 大正-昭和時代の挿絵画家,小説家。
明治30年4月10日生まれ。立大在学中に詩画集「かなりやの墓」を出版。「少女倶楽部(クラブ)」などに叙情画,叙情詩を発表。また「遠い薔薇(ばら)」「消えゆく虹(にじ)」などの少女小説もかく。童謡詩「月の沙漠(さばく)」はとくに有名。昭和52年11月1日死去。80歳。静岡県出身。本名は正男。作品はほかに詩画集「合歓(ねむ)の揺籃(ゆりかご)」。

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