朝日日本歴史人物事典 「加賀屋久兵衛」の解説
加賀屋久兵衛
生年:生年不詳
日本近代のガラス職人の草分け的存在。姓は皆川,名は文次郎,通称は加賀久。江戸日本橋塩町の眼鏡・ギヤマンの製造販売業加賀屋の手代をするうちにガラスを知り,のち大坂の和泉屋嘉兵衛からビードロの細工を学び,江戸に帰って切子ガラスの技法を習得し,大伝馬町に開業,名を久兵衛と改めた。文房具・調度・飲食器・装身具・化学器材などを手広く製作し,江戸ガラス・江戸切子を普及させた。ペリー来航(1853)の折,江戸切子を贈って有名になった。
(矢部良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報