加賀屋久兵衛(読み)かがや・きゅうべえ

朝日日本歴史人物事典 「加賀屋久兵衛」の解説

加賀屋久兵衛

没年:明治7(1874)
生年:生年不詳
日本近代のガラス職人の草分け的存在。姓は皆川,名は文次郎,通称は加賀久。江戸日本橋塩町の眼鏡・ギヤマンの製造販売業加賀屋の手代をするうちにガラスを知り,のち大坂の和泉屋嘉兵衛からビードロ細工を学び,江戸に帰って切子ガラスの技法を習得し,大伝馬町に開業,名を久兵衛と改めた。文房具調度・飲食器・装身具・化学器材などを手広く製作し,江戸ガラス・江戸切子を普及させた。ペリー来航(1853)の折,江戸切子を贈って有名になった。

(矢部良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加賀屋久兵衛」の解説

加賀屋久兵衛 かがや-きゅうべえ

?-1874 江戸後期-明治時代のガラス職人。
江戸の眼鏡・ギヤマンの製造販売店加賀屋につとめ,大坂で和泉屋嘉兵衛からガラスの製法をまなぶ。江戸にもどり,天保(てんぽう)5年(1834)切り子ガラスのひとつ,江戸切り子の技法を開発,普及させた。また日本で最初に理化学実験用ガラス器具を製造,販売した。明治7年死去。本名は皆川文次郎。通称は加賀久。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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