助触媒(読み)じょしょくばい

精選版 日本国語大辞典 「助触媒」の意味・読み・例文・類語

じょ‐しょくばい【助触媒】

〘名〙 触媒活性を増すために加えられる物質。たとえばアンモニア合成用の鉄触媒に加えられているアルミナや酸化アルカリをいう。促進剤

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化学辞典 第2版 「助触媒」の解説

助触媒
ジョショクバイ
promotor

促進剤ともいう.触媒の主成分の活性あるいは選択性を増大させる成分通常,主成分はそれ自体でも活性があるものであり,助触媒単独では活性がない.アンモニア合成触媒では鉄が主成分で,アルミナ,酸化カリウムが助触媒であるが,アルミナは鉄の粒子を分散させて表面積を大きくし,焼結しないように保つ効果をもち,酸化カリウムは窒素分子の活性化を助ける化学的効果をもつ.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の助触媒の言及

【触媒】より

… 一般に触媒は反応を促進させるが,なかには遅らせるものもあり,とくに前者を正触媒,後者を負触媒ということがある。また,触媒成分に少量の違う物質を添加し,活性をさらに増大させる助触媒(促進剤ともいう)としては,アンモニア合成用の鉄触媒におけるアルミナやカリウムの例が挙げられる。逆に,少量の添加物質のために活性が著しく低下する,水素化触媒反応における硫黄化合物のような例も数多く知られ,触媒毒と呼ばれる。…

※「助触媒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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