勅封(読み)チョクフウ

デジタル大辞泉 「勅封」の意味・読み・例文・類語

ちょく‐ふう【勅封】

勅命によって封印すること。また、その封印。

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精選版 日本国語大辞典 「勅封」の意味・読み・例文・類語

ちょく‐ふう【勅封】

  1. 〘 名詞 〙 勅命によって封印すること。また、その封印。
    1. [初出の実例]「而公験納所或勅封或綱封倉、輙難取出」(出典東大寺文書‐長保元年(999)六月二一日・東大寺別当平崇書状案)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「勅封」の解説

勅封
ちょくふう

天皇命令によって封を加えること。またその封印。開封には勅許を必要とする。正倉院は勅封の倉として,現在もその形式に従って開閉を行っている。正倉院宝物の成立した奈良時代から勅使によって開閉され,室町時代以降には天皇の宸筆御封を用い,今日に至る。最初に宝物を納めた756年(天平勝宝8)当初には正倉の北倉のみが勅封倉であった。ついで中倉が1116年(永久4)かそれ以前に勅封となっており,南倉は1875年(明治8)に正倉院が東大寺から国に移管されてから勅封となった。正倉院のほかに,現在勅封の制度が残るのは京都御所東山御文庫のみである。

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