精選版 日本国語大辞典 「化城」の意味・読み・例文・類語 け‐じょう ‥ジャウ【化城】 〘名〙 (神通力をもって化作した城郭の意) 仏語。法華経に説く七喩の一つ。大乗の究極のさとりを宝所にたとえて、そこに達する途中の、遠くけわしい道で、人々が脱落しないよう一行の導師が城郭を化作して人々を休ませ、疲労の去った後、さらに目的の真実の宝所に導いたというたとえ。大乗の涅槃(ねはん)に達する前段階としての小乗方便の涅槃をいう。※法華義疏(7C前)三「第三従二道師多諸方便一以下。名為二設化城譬一」※宴曲・宴曲集(1296頃)四「さればにや証果の羅漢も しばらく化城に留まりて 漸く宝所に到らしむ」 〔王維‐登辨覚寺〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報