北小梨村(読み)きたこなしむら

日本歴史地名大系 「北小梨村」の解説

北小梨村
きたこなしむら

[現在地名]千厩町小梨こなし

清水馬場すずばば村の南にある。東の牛山うしやま峠から発する大登おおのぼり(大平)川が西流する。元亀二年(一五七一)七月一日の葛西晴信知行宛行状写(高田本称寺文書)に「岩井郡北小梨村」とみえ、陸奥栗原くりはら郡での大崎氏との合戦の際の戦功により、当村七千刈が千葉飛騨守に宛行われた。寛永一九年(一六四二)の北小梨村検地帳(西城文書)によれば、田六六町七反余・代八〇貫四五二文、畑一〇八町一反余・代二六貫五六一文、名請人数六九。正保郷帳では田八一貫三五九文・畑二三貫四六〇文、ほかに新田二貫二八六文があり、柴山と注記される。正保二年(一六四五)の高人数帳(佐藤文書)では人頭七〇、人数六九五(うち下人五二・名子一七・水呑八〇)。天和元年(一六八一)一関藩領となり、同年の田村氏知行目録(肯山公治家記録)では一一一貫五三〇文。「安永風土記」では田八五貫七〇八文・畑二七貫一一六文(うち茶畑八六文)、人頭二五三、家数二五三、男六二六・女五四二、馬一八三。堰七ヵ所・御林五ヵ所、大登に御貯石蔵三棟がある。代数有之百姓は二一人、産物として真綿紅花煙草、小名は大登・都畑みやこはた長者ちようじや舘前たてまい、屋敷名六九をあげる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android