北船木村(読み)きたふなきむら

日本歴史地名大系 「北船木村」の解説

北船木村
きたふなきむら

[現在地名]安曇川北舟木きたふなき

安曇川が琵琶湖に注ぐ湖岸に位置し、北西太田おおた(現新旭町)、南は安曇川を隔てて南船木村。安曇川の洪水による流路の変更により、集落の位置も移動したと思われる。現在は北と南を安曇川が分流し、うちとよばれるデルタに位置する。もと船木浜のうちで、貞永元年(一二三二)六月三〇日の官宣旨(賀茂別雷神社文書)に「船木北浜供菜人」とある。天正一一年(一五八三)八月の杉原家次知行目録(浅野家文書)に「船木三浜」とあり、高一千二五八石余とみえる。寛永石高帳に村名がみえ、若狭小浜藩領で高七八二石余。慶安高辻帳では田方六七二石余・畑方一一〇石余。元禄郷帳では若狭鞠山藩領、旧高旧領取調帳に大津県支配とある。文政石高帳には舟木北浜村とある。なお「高島郡誌」は文久元年(一八六一)幕府領、慶応元年(一八六五)陸奥会津藩領とする。天保八年郷帳に当村地先を開発した北船木新田がみえ、大津代官の支配地で高四七石余、旧高旧領取調帳に高六四石余とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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