朝日日本歴史人物事典 「千葉胤正」の解説
千葉胤正
生年:永治1.4.1(1141.5.8)
鎌倉前期の御家人。千葉常胤の嫡子。母は秩父重弘の娘。治承4(1180)年9月,安房で再起をはかっていた源頼朝への参向を父に勧め,10月平家方の伊北常仲を上総に攻めた。翌養和1年4月には,弓矢に優れ,頼朝の信頼も厚かったことから,その寝所近辺の祗候衆に選ばれている。建久1(1190)年奥州藤原氏の郎従であった大河兼任が蜂起したときには,一方の大将軍として,その追討に当たった。建仁1(1201)年父の死によって家督を相続して千葉介を名乗り,下総守護に補されたが,2年余りで死去した。<参考文献>福田豊彦『千葉常胤』
(野口実)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報