千足神社(読み)せだらしじんじや

日本歴史地名大系 「千足神社」の解説

千足神社
せだらしじんじや

[現在地名]都城市美川町 宮之馬場

庄内しようない川支流千足川上流の左岸、標高二〇〇メートル余の山裾に位置する。祭神は邇邇杵命・彦火火出見命・鵜草葺不合命・木花開耶姫命・玉依姫命、旧村社。創建一説には和銅(七〇八―七一五)の頃とも伝える(西岳風土記)。古くは千多羅せだら寺六所権現または世足志せだらし権現と称し、北郷資忠をはじめ、歴代の領主や領民の崇敬が厚かったと伝える(「庄内由緒記」など)。室町期の写になる建久図田帳(長谷場文書)には、島津庄内として「世多良木村」一四町二反がみえる。この「世多良木村」は千多羅寺界隈をさすものであろうか。永正一六年(一五一九)八月二三日観音堂造立の際の棟札(庄内地理志)には「日向州下財部郷栴陀羅寺之内常楽寺者、為霧嶋大権現之本地、有大悲尊像」とみえ、当寺の所在地は下財部しもたからべ郷のうちと認識されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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