南海寄帰内法伝(読み)なんかいききないほうでん

精選版 日本国語大辞典 「南海寄帰内法伝」の意味・読み・例文・類語

なんかいききないほうでんナンカイキキナイホフデン【南海寄帰内法伝】

  1. 中国、唐の義浄著。四巻。六七一年インドに渡った義浄が二十数年にわたって各地見聞した仏僧修行生活実際大乗小乗の分布状態等を詳述したもの。大唐南海寄帰内法伝

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「南海寄帰内法伝」の解説

『南海寄帰内法伝』(なんかいききないほうでん)

唐の義浄(ぎじょう)著作。4巻。義浄が671年海路からインドにおもむき,インド各地を見学して,再び海路で帰る途中,681~691年のシュリーヴィジャヤ滞在中,それまでの見聞を記したもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南海寄帰内法伝」の意味・わかりやすい解説

南海寄帰内法伝
なんかいききないほうでん
Nan-hai-ji-gui nei-fa-zhuan

インドに渡った中国の唐代の僧,義浄の著わした書。正しくは『大唐南海寄帰内法伝』といい,『南海寄帰伝』と略称されることもある。4巻。インドおよび東南アジア諸国の旅行記で,当時の仏教の状態,僧院での生活などを知るうえで重要な資料である。

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旺文社世界史事典 三訂版 「南海寄帰内法伝」の解説

南海寄帰内法伝
なんかいききないほうでん

唐僧義浄 (ぎじよう) の旅行記
4巻。インド留学から中国に帰る途中,シュリーヴィジャヤから681〜691年の間に長安に書き送ったもので,当時の東南アジアやインドを知る貴重な文献

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「南海寄帰内法伝」の意味・わかりやすい解説

南海寄帰内法伝
なんかいききないほうでん

大唐南海寄帰内法伝

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世界大百科事典(旧版)内の南海寄帰内法伝の言及

【義浄】より

…それ以後,将来した梵本《金光明最勝王経》などの翻訳に没頭した。彼が著した《南海寄帰内法伝》《大唐西域求法高僧伝》は東西文化交渉史上の貴重な文献である。【礪波 護】。…

【高楠順次郎】より

…中央商業学校,武蔵野女子学院を創設,また仏教青年会・女子青年会の育成にも努めた。学問的業績は枚挙にいとまないが,《観無量寿経》《南海寄帰内法伝》等の英訳,有部宗諸論蔵,《金七十論》等に関する研究論文,《善見律Samantapāsādikā》のパーリ原典校訂(長井真琴と共同)等が重要である。また《大正新脩大蔵経》100巻,《国訳南伝大蔵経》70巻,《国訳ウパニシャッド全書》9巻の発行を促進,完成させた功績も大きい。…

※「南海寄帰内法伝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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