南船木村(読み)みなみふなきむら

日本歴史地名大系 「南船木村」の解説

南船木村
みなみふなきむら

[現在地名]安曇川南舟木みなみふなき

安曇川が琵琶湖に注ぐ河口に位置し、北は安曇川を隔てて北船木村。船木南浜とも記される。枝郷に中浜なかはまがある。もと船木浜のうち。天正一一年(一五八三)八月の杉原家次知行目録(浅野家文書)に「船木三浜」とみえる。近世を通じて若狭小浜藩領で、寛永石高帳に村名がみえ高六三一石余。慶安高辻帳では田方五四二石余・畑方八八石余。天保八年郷帳には当村地先の湖水辺を開墾して高八石余の大津代官支配の横江浜よこえはま新田が生れている。近江国にある小浜藩領支配のための代官所が置かれた。宝暦九年(一七五九)の家数一四三、文化四年(一八〇七)には枝郷横江浜村を含めた家数一五三・人数七九三(高島郡誌)

安曇川水運と湖上交通の結節点にあたるところから、古来より重要な位置を占めた。当村は漁業はもちろんのこと湖上交通と安曇川の筏流しにかかわった。「淡海録」によれば、三五〇石積を最大に一〇〇石積以上が一八艘、一五石から九〇石積までが五艘、船三九艘。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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