朝日日本歴史人物事典 「厚東武実」の解説
厚東武実
生年:生年不詳
鎌倉末・南北朝前期の武将。「ことう」とも。太郎左衛門尉,太郎入道。武仲の子。鎌倉末には御家人として活動。正慶2/元弘3(1333)年長門探題北条時直討伐に加わり,建武1(1334)年に建武政権から長門守護に任命された。守護代は富永弥六入道。建武3/延元1年に足利尊氏が西下すると,大内長弘と共に乗船し,500騎を率いて兵庫に赴く。その後尊氏と共に西下し,あらためて長門守護に任ぜられた。尊氏が九州から東上するとき,これに同行。兵庫福厳寺の『仏燈国師語録』刊行に際しては,板木50片を施入している。
(佐伯弘次)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報